2018年7月10日火曜日

中央労福協で講演


201875日、新宿ワシントンホテルで開かれた中央労福協(労働者福祉中央協議会)主催 「2018年度事業団体・地方労福協合同会議」にお招きをいただき、講師を務めました。
同会議は、中央労福協、全国47都道府県の地方労福協、事業団体(ろうきん、全労済等)の三者による合同会議で、約80名の方々が出席しました。
講演では、「民間公益活動促進のための休眠預金活用」-制度の概要と有効活用の可能性-というテーマで、以下の骨子に沿ってお話ししました。

◇休眠預金等活用法の概要
◇制度運用に関わる論点整理
◇主なスケジュール
◇資金分配団体としての要件・選定プロセス等
◇制度活用の可能性

今年(2018年)11日に全面施行された「休眠預金等活用法」(民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律)は、預金者が名乗りを上げないまま10年以上異動のない預金等を民間の公益活動促進に役立てることを目的とする、新しい法制度です。
しかし、実際の運用と資金活用事業の実施にあたっては、様々な課題が指摘されており、全国の活動団体への資金交付が見込まれる2020年までに数多くの重要事項をクリアする必要があります。

翻って、「公共」「公益」は、官民の「官」だけに委ねられるものではなく、様々な組織・団体や市民など、多様な主体の関与と協力の中で構築されるものと考えます。
その意味で、「休眠預金等活用」という新たな試みは、地域の現実や生活者の切実なニーズに応える、‘新しい公共’を創り上げていく好機とも考えられます。
会議では、最後にその旨を申し上げて講演を締めくくりました。

お世話になりました中央労福協事務局の花井圭子局長、小川俊明次長には、改めて深謝申し上げます。

2018年6月1日金曜日

「第2次竹富町海洋基本計画(案)」策定、町長に答申


2018525日、「第2次竹富町海洋基本計画策定委員会」の第4回会合(最終会議)が竹富町役場で開催され、西大舛高旬町長に同計画案が答申されました。
NPW代表理事・上妻毅は、本委員会の副委員長として一連の審議と策定作業に参画しました。



第2次竹富町海洋基本計画策定委員
 
土屋  誠 琉球大学名誉教授(委員長)
後藤 和夫 沖縄美ら島財団 常務理事(副委員長)
上妻  毅 ニュー・パブリック・ワークス 代表理事(副委員長)
古川 恵太 笹川平和財団海洋政策研究所 海洋研究調査部長
中平 善伸 内閣府総合海洋政策推進事務局 参事官(後任:安達孝実)    
安藤  繁 内閣府沖縄総合事務局総務部 調査企画課長(後任:大山研次)
遠山 純司 第十一管区海上保安本部 石垣海上保安部長
西村  学 環境省 那覇自然環境事務所長(後任:東岡礼治)
照屋 和久 水産研究・教育機構 西海区水産研究所八重山庁舎所長
山城 秀史 沖縄県 八重山事務所長
与那嶺一文 沖縄県警察 八重山警察署長
鈴木倫太郎 WWFサンゴ礁保護研究センター しらほサンゴ村センター長
上原 亀一 八重山漁業協同組合 組合長
上勢頭 保 竹富町商工会 会長
大浜 一郎 八重山経済人会議 代表幹事
平良 彰健 西表島エコツーリズム協会 会長
前鹿川健一 竹富町副町長


策定委、第2次計画を答申 竹富町海洋基本計画
5/26八重山毎日)


国境離島 施策強化へ 海洋基本計画を答申
5/26八重山日報)

竹富町は、20113月、日本の地方自治体として初めて「海洋基本計画」を策定しました。
今回の第2次計画案は、第1次計画に基づく各種の取組み(施策・事業等)の検証と評価、また、竹富町を取り巻く社会経済情勢や様々な環境の変化をふまえ、新たに策定されました。
一方、政府「第3期海洋基本計画」が2018515日に閣議決定されました。
竹富町の第2次計画案は、今後の国の海洋施策の方向性や重点課題を把握しつつ、内閣府総合海洋政策推進事務局の参加と協力も得て、検討作業を重ねました。

「第2次竹富町海洋基本計画()」の理念および主要テーマ
 
【理念】
~美ら海とともに生きる町~
新たな発展と海洋立国への貢献
 
【主要テーマ】
1.亜熱帯海域と島々の大自然、生物多様性と貴重な生態系を保全する
2.島々の離島苦を克服し、災害に強い安全・安心な生活環境を実現する
3.海洋及び島々の資源と特性を活かした産業振興を推進する
4.町民が守り、育む伝統文化や景観を次世代に継承する
5.国境離島地域の保全と振興を推進する

本計画案は、竹富町議会(20186月定例議会)に上程され、改定が行われる見込みです。
計画の策定は出発点。今後は上記5つの主要テーマに基づく21の施策をいかに展開していくかが焦点になります。
「第2次竹富町海洋基本計画」に基づく一つ一つの取組みが、地域の発展と町民に寄与することを願いつつ、進展を見守っていきたいと思います。

2017年6月23日金曜日

異業種交流会で講演

6月14日、那覇セントラルホテルで開かれた異業種交流会にお招きを頂き、講師を務めました。
会の名称は「ふろしき会」。立ち上げからは既に二十年前後、毎月第3水曜日に催されている歴史ある勉強会で、当日は県内外から約20名の方々が参加されました。



講演では、「今後の離島振興に関する私見」というテーマで、以下の題材を中心にお話しさせていただきました。 
◇沖縄21世紀ビジョン基本計画改定(案)に関する意見(2017年3月)
◇竹富町新庁舎建設のあり方に関する提言(2015年7月)
◇「島」のいま、「島」のこれからを考える(2013年3月)



講演後は活発な質疑や意見が交わされ、また、懇親会、二次会を含めて、楽しく、有意義なひとときでした。 
諸々お世話になった事務局の仲間直樹さんに、この場をお借りして感謝申し上げます。 

2017年2月21日火曜日

NPW広報/「離島過疎地域振興部会」開催


2017年1月16日と2月13日、沖縄県振興審議会の専門部会「離島過疎地域振興部会」が開催されました。(会場:沖縄県南部合同庁舎)
審議会は5年ごとに実施され、今回は、策定から5年目を迎えた『沖縄21世紀ビジョン基本計画』の中間評価をふまえた改定案の審議を目的としています。
当法人代表理事の上妻は、「離島過疎地域振興部会」の副部会長として審議に参加しました。 
2回にわたる会議では、事務局(県企画部地域・離島課)から、離島・過疎地域の現状、沖縄21世紀ビジョン基本計画の中間評価と改定案が説明されるとともに、<離島における定住条件の整備><離島の特色を生かした産業振興><離島の条件不利性克服><圏域別振興の方向>に関して審議が行われました。

当部会の中で、上妻は特に小規模離島の人口減少問題を取り上げ、以下を念頭に置いた早急な対応と取組み強化の必要性を提起しました。
*石垣島を除く県内の有人離島では、半世紀以上にわたって人口減少傾向が続いていること。
*住民の島外流出/高齢化/少子化がさらに進展する中、特に小規模離島では、‘地域存続の危機’が一気に顕在化することも考えられること。
*島の危機的状況に目を向け、実効性のある施策・事業を検討し、タイミングを逃さずに実施すること。



【上妻意見書(抜粋)】

意 見

第4章(克服すべき沖縄の固有課題)の2(離島の条件不利性の克服と国益貢献)における「解決の道筋」および関連箇所に関して、記載事項全般の拡充が必要。

理由等

中間評価に明記された17項目の‘新たな課題に対応した施策の展開方向’のうち、「地方創生の推進」では、当部会の主題に関わる以下の重要な記載が見られる。

○地域社会を支える活動の担い手の減少により、離島などの一部町村では、地域社会の維持が困難になることが懸念されている。 
○自然増の拡大、社会増の拡大、離島・過疎地域の振興の取組みを加速させることにより、離島・過疎地域を含む県全域で、バランスの取れた人口の維持・増加を図っていく。

「離島の条件不利性克服」をめざす基本計画として、こうした重大な課題をふまえた取組みの方向や道筋を明記すべき。
その際、念頭に置くべき状況、早急な取組みが求められる問題として小職が申し上げたのは以下の通り。

○現実に進行し、今後、大多数の有人離島で加速していくことが予想される人口減少問題。
○実例としての鳩間島島人口43名のうち、県外からの受入れを含む児童・生徒が3名、教職員関係が10名(約1/3)。小中学校の維持・存続が困難になれば、地域・コミュニティの存続自体が危ぶまれる危機に直面する。
○鳩間島で生じている問題は鳩間島だけの問題ではない。特に小規模離島では、住民の島外流出・高齢化・少子化がさらに進展する中、地域存続の危機が一気に顕在化・拡大することも考えられる。
2025年頃からの県全体の人口減も予測される一方、既に多数の有人離島では恒常的な人口減少が続いている。その意味でも、より厳しさを増す今後の離島・過疎地域に対応する実効的な施策・事業の立案と実施、モデルケースの構築やノウハウの蓄積が必要である。

沖縄21世紀ビジョン基本計画の改定案は、平成28年度中に9つの専門部会による調査審議が終了し、成案として答申が行われる見込みです。
5年に一度開催される審議会がセレモニーで終わることなく、各部会での論議や改定案に寄せられた多種多様な意見が今後の取組みに十分に生かされていくことを望みます。

2016年7月19日火曜日

東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センターにてレクチャー

7月13日、一般財団法人東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター(緒方修センター長)にてレクチャーをしてきました。



テーマは、「再考 国際都市形成構想」。
沖縄県庁が構想の検討に着手した時期から四半世紀、少女暴行事件発生から21年、橋本総理談話(沖縄問題についての内閣総理大臣談話)の発表/閣議決定から20年の年月が経過した中、構想の立案と推進に関与し、当時の状況の一端を知る者として話をさせていただきました。

以下、レジュメより

◆「国際都市形成構想」概括

国際都市形成構想推進の経緯と関連状況(主要事項抜粋)
国際都市形成プロジェクトの要諦
構想の失速と終焉

◆当時の資料・文書から

「21世紀・沖縄のグランドデザイン」(1996年4月)
「国際都市形成構想」(1996年11月)
(内部資料)官邸キーマンとの折衝のための県資料について(1996年11月)
「国際都市形成基本計画」(1997年5月)

◆「基地返還アクションプログラム(素案)」の概要

◆再考:国際都市形成構想がめざしたもの

沖縄特別措置大綱」試案1996年3月)

激動の90年代を知らない世代を含め、今日に至る様々な経緯、事実や真相が、的確に、有意義な形で、より広く伝えられることを願っています。

2016年5月6日金曜日

中京大学(名古屋)にて講義/2016

4月28日、中京大学総合政策学部(名古屋)にお招きいただき、出張講義をしてきました。

本年度、総合政策部の4人の先生方が共同で実施する「社会人基礎力講座」の一環で、メインテーマは、国境離島「与那国島」の振興。
受講生は、2~3名のチームに分かれ、講座前半の講義で得られた知識を土台に、交流計画案(国境を越える台湾との地域交流プラン)、あるいはビジネスプラン(与那国島の特産品の製品開発および販売促進戦略)を検討・立案し、プレゼンテーションを行うという試みです。
小職は、同講座公共編の講師として、「概説<与那国・自立へのビジョン>」という題目で、講義をさせていただきました。

4月1日には、自衛隊の誘致・配備をめぐって島民の間に深刻な軋轢や亀裂をも招いた陸上自衛隊沿岸監視隊の駐屯地が開設され、計160名の隊員が配備されました。真の‘島の自立’とは何か、地域主体の持続可能な発展が模索される中、この社会人基礎力講座の試みは、誠に有意義で、かつ時宜を得たものと感じます。
6月には中間報告会、7月には最終報告会が予定されており、最優秀チームは経済産業省主催の「全国社会人基礎力育成グランプリ」にもエントリーされるとのこと。今後が楽しみな企画でもあります。

大変お世話になりました佐道明広先生をはじめ、総合政策部の教授・準教授各位に、心からの感謝と敬意を表します。


総合政策学部 「社会人基礎力講座」(公共編)